2020プログラミング講座2: 開発環境について

プログラミングってどんなもの?
プログラミングとは、コンピューターと呼ばれる計算機に、特定の処理をさせるために命令を与えるための記述方法であると言えます。(記述することをコーディング、記述されたプログラムをコードなどと呼びます。)プログラミングは、プログラム言語と呼ばれる「言語」によって記述されます。

プログラミングに似た人間の活動として、「お菓子づくり」を例に説明します。皆さんはお菓子を作ったことはあるでしょうか。お菓子づくりは他の料理に比べると材料の分量や、材料を混ぜ合わせるタイミングなどが厳密で、ちょっと間違えるだけで、お菓子がふくらまなかったり、焦げたりします。筆者もシュークリームづくりに挑戦して、シュー皮がちっともふくらまず、クリームをしぼんだ皮に塗って食べた苦い経験があります。(全部おいしくいただきましたが。。。)この、お菓子づくりの「レシピ」に相当するものがプログラムです。厳密に書かれたレシピに沿って、材料を用意し、分量をはかり、材料を混ぜて加工すれば、完成目標であるお菓子ができあがります。皆さんが、これから学ぼうとしているプログラミングも、このレシピに非常に似ています。

実際には、皆さんはグラフィックスやサウンドを用いた作品をプログラムを用いて制作することになりますが、プログラミング言語を使って命令を書き、コンピューターに計算させて作品を仕上げることになります。

プログラミング言語について
コンピューターと呼ばれる電子計算機は、1940年代に戦争の道具として作られたと言われています。海をまたいだ敵国の目標地点に正確にミサイルを撃ち込むための弾道計算に使用されていたそうです。コンピューターは2進法と呼ばれる原理で動作しています。簡単な説明をすると、人間の指を折り曲げるか伸ばすかで、数字を表したり、お父さん指やお母さん指のように家族を表したりできるように、2通りの変化の組み合わせで、この世の多くの事物を表現できるという原理です。コンピューターは、その内部に一種のスイッチのような仕組みを大量に備えており、電気エネルギーを使って高速にスイッチのオンとオフを繰り返して、万物を計算したり表現したりする機械だと考えられます。

ただし、コンピューター内部で起きている、こうしたスイッチのオンとオフの変化は、人間には理解しづらく、コンピューターに命令通りに仕事をさせるためには、特別な言語が必要になります。そのために開発されたのが、コンピューターと人間が対話するために創られたプログラミング言語です。

さて、実はプログラミング言語は一種類ではありません。時代の変化によって、人間がコンピューターに計算させたい内容が変わってきたことなどが影響し、現在では数多くのプログラミング言語が存在します。それは、例えばインターネット用の言語や、スマフォ用の言語、AI(人工知能)用の言語といったように用途によって便利なプログラミング言語が開発されてきました。

プログラミングの開発環境について
プログラミング言語を使ってプログラムを記述するためには、その言語を記述するためのスケッチブックやノートブックに相当する開発環境が必要になります。現在では数多くのプログラミング言語が存在することは、先述したとうりですが、それら数多くのプログラミング言語に適した開発環境が存在します。

p5.jsについて

この授業では第1回で説明したとおり、processingというプグラミング言語を使用して学習を進めていきます。processingは、独自の開発環境を持っていますが、時代の変遷により、JavaScriptと呼ばれる言語環境で、processingを動作させるライブラリと呼ばれる仕組みが実現しています。JavaScriptはインターネット上のWEBサイトの構築などに用いられる言語で、この授業で扱う開発環境であるp5.jsもインターネット上で開発が進めらることが特徴になっています。

以下からp5.js にアクセスしてみましょう。

https://p5js.org/

アクセスできたら、Editorメニューをクリックして、プログラミングを記述するための編集環境を表示してみましょう。

詳しくは、次回以降に解説していきますが、今回は以下の授業課題を通して、p5.js を使ってどんなことができるのか確認しておきましょう。

課題2
p5.jsのEditorを操作しサンプル・プログラムを動作させて,どのような作品が制作できるのか調べてみましょう。

1)p5.jsのEditorのFileメニューからExamplesを選択する。
2)サンプル・プログラムのリストが表示されるので、まず、ひとつ選ぶ。(サンプル名をクリックする)
3)再生ボタンを押すとサンプル・プログラムが実行され、実行結果がsketchエリアの右側のPreviewエリアに表示される。
サンプル作品を1つ選んで、その作品についての感想を200字程度で記載してCampusSquareに提出してください。
その際、必ずサンプル作品名を見出しとして記載してください。
A4サイズ・縦位置・横書き PDF形式のファイルをアップロードしてください。

締切:10月15日(木)17:00まで

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